義足で困ることは
大腿義足歴10年弱の私が、義足での生活で困ること5選を集めてみました。
結論から言うと、意外と困っていません。笑
この記事を読んだ方が意外となんとかなりそうだなと感じてくれたら幸いです。
①電車やトイレに急ぐときに義足で走れない
これが一番困ります。特にトイレ!笑
ふとした時に小走りできないのは地味に不便です。特に急な腹痛の際や、電車にギリギリ乗れるかどうかという時など。
電車については、なるべく余裕を持って家をでるようにしています。急な腹痛の時には……歩きながら祈るしかありません。笑
②義足での階段が不便
階段は、上りは手すりを使って一段飛ばし、下りも手すりを持って一足一段で進みますが、義足でない方よりはゆっくりになってしまいます。普段はなるべくエレベーターかエスカレーターを使います。
地味に不便です。特に、集団で移動しているとき。仕事や趣味で大人数で建物内を移動することがあるのですが、その際に階段を避けるのは難しいです。
「私はエレベーターで行きます。」と言って一人別行動することもできますが、その後の合流も考えるとややこしいし……ということで、やむなく階段を使って移動することがあります。
あと困るのは、螺旋階段です。螺旋とまでいかなくとも曲がった階段。下りるのに困ります。一足一段では下りられません。やむを得ず一段飛ばしで降りようとして膝が痛くなったことがあります。
曲線を描く階段には、建築上の都合だったり審美的な良さだったり、優れている点があるのでしょう。
そういったことを無視して義足ユーザーの使用感だけで言わせていただくと、、全ての階段には真っ直ぐ生きてほしいです。笑
③義足で坂道が歩きにくい
これも機会は多くないですが困ります。
上り坂は時間と体力を使えば問題なく登れます。
特に困るのは下り坂。まっすぐ歩こうとすると、大腿義足の膝が意図せず曲がってしまう、「膝折れ」が起きてしまいます。
急な下り坂を歩く際は、義足側を下にして、カニ歩きで進みます。そうすれば割とどこでも行けます。
また、膝接手によっても坂の歩きやすさは違うように思います。切断してすぐに使っていた膝接手はオズール社の「マウクニー」でした。私の断端が長いことや、義足に不慣れな際に使っていたことで負担がかかったのか、故障が多く、次の膝接手は別のものにしました。それは現在も使用しているオットーボック社の「3R80」です。
オットーボック社の「3R80」に変えてからは、少しの下り坂なら気にならずに歩けるようになりました。
④義足の脱ぎ履きが面倒
これはシンプルに面倒という話です。
私は最近は家の中でも義足を履いており、朝起きてから、夜に風呂に入るまでは付けっぱなしです。
風呂のあとは脱いでいたいので、義足ありで済ませてしまいたい家事等は風呂前にすべてやってしまうようにしています。
私はメガネもコンタクトも使用していないのですが、きっとどちらを使っている方も、「毎日面倒だなあ裸眼は楽だろうなあ」と思うことがあると思います。それと似たような感覚かもしれません。
⑤義足での旅先やテーマパークでできることに制限がある
義足でいろんなところに行きました。ディズニーランド、USJ、富士急ハイランド、ハウステンボス、長崎バイオパーク(坂が凄い)その他国内旅行いろいろと、、、
絶叫系の乗り物は乗れるかどうか係の方に確認が必要な場合があります。そして乗れない場合がけっこうあります。富士急はほとんどダメでした。
国内旅行のアクティビティでも、カヌーや、アスレチック等、義足だと体験しにくいものは避けています。でも、切断してからも毎年国内旅行には行っていますので、義足でエンジョイした旅行の話も記事にしたいと思います。
まあそれでもそんなに不便には感じていない
不便なこと5選。いかがだったでしょうか。意外と「そんなもんか」という感じではありませんか?笑
義足ではできないこともありますが、日常生活をしている分には、そんなに不便だと思うことはありません。
義足切断から10年程たって慣れたことも大きいと思います。でも、時間がたてば、義足について四六時中悩むようなことがないというのは、いいことだと思っています。
今は、義足関連で困っている時間よりも、夕飯を何にしようか困っている時間の方がよっぽど長いです。笑
この記事を読んで、切断後の生活の不安について、「なんとかなりそうだな」と思ってもらえれば幸いです。
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